納骨堂の費用相場|ロッカー式と自動搬送式の違い

納骨堂の費用を調べると、10万円台から150万円までが同じ表に並んでいて、どれが自分の額なのか決まらない。
幅を作るのは形式と、遺骨を個別に置く年数だ。購入者調査の平均は81.5万円。公営なら金額が条例に載っていて、横浜市の自動搬送式は1基30年で484,000円、管理料が年9,900円別に要る。
この記事の目次
形式で値段が変わる。5つの型と、重なり合う価格帯
納骨堂は、他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設をいう。墳墓を設けるために許可を受けた区域である墓地とは、法律の上で別の施設として定義されている(出典:e-Gov法令検索・墓地、埋葬等に関する法律 第2条、2026年7月31日確認)。埋めるのではなく収蔵する設計なので、遺骨1体が占める場所と、そこに付く設備の量がそのまま値段になる。
お墓の情報サイト2社が公表している形式別の目安を並べると、上限と下限がかなり重なる。
| 形式 | いいお墓の公表値 | ライフドットの公表値 |
|---|---|---|
| 位牌式 | 10〜30万円 | 10〜20万円 |
| ロッカー式 | 20〜80万円 | 20〜80万円 |
| 仏壇式 | 50〜150万円 | 50〜150万円 |
| 墓石式 | 50〜150万円 | 記載なし |
| 自動搬送式 | 70〜150万円 | 80〜150万円 |
(出典:いいお墓・納骨堂の費用相場、ライフドット・納骨堂の費用の相場、いずれも2026年7月31日確認)
ロッカー式の上限80万円と仏壇式の下限50万円は逆転している。形式の名前だけでは自分の額が決まらないのは、この重なりがあるためだ。名前を先に選んでも、金額は絞れない。
買った人の平均は81.5万円。ただし何の平均かを見る
実際に購入した人への調査では、納骨堂の平均購入金額が81.5万円だった。同じ調査で一般墓が152.0万円、樹木葬が71.7万円。前年の納骨堂は79.3万円で、大きくは動いていない。調査は2026年1月16日から30日に実施され、有効回答は1,267件。対象は2025年1月から12月にお墓のポータルサイト経由でお墓を購入した人と定義されている(出典:第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)、株式会社鎌倉新書のニュースリリース、いずれも2026年7月31日確認)。
この81.5万円は、そのサイトを通って買った人の平均であって、全国の納骨堂の平均価格ではない。都市部の高い施設が多く含まれれば上がり、地方の小さな施設が増えれば下がる。予算の目印としては使えるが、自分の見積書と突き合わせる相手ではない。同じ調査で購入時に重視した点は、お墓の種類が50.0%、金額が43.9%、継承者不要が38.8%、アクセスが38.4%と並んでいる。
使用料の外側に足される項目と、人数で動く単価
形式の価格帯は入口の額だ。契約書の合計は、そこに項目が積まれて出来上がる。情報サイトが挙げている内訳は次のようになる。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 永代供養料 | 10〜150万円 |
| 年間管理料 | 約1万円 |
| 法要料 | 3〜5万円 |
| 戒名料 | 5〜100万円 |
| 銘板彫刻料 | 3〜5万円 |
(出典:いいお墓・納骨堂の費用相場、2026年7月31日確認)
戒名料の幅が5万円から100万円と極端なのは、寺院が経営する納骨堂で戒名を授かる場合と、宗旨宗派を問わず戒名を付けない場合が、同じ表に並んでいるからだ。要るか要らないかを先に決めれば、この行はまるごと消える。
人数の区分は、1人あたりの単価が下がる
納める人数でも金額は動く。いいお墓は個人用10〜50万円、夫婦用60〜80万円、家族用100〜150万円としている。ライフドットは1人用30〜50万円、夫婦2人用50〜80万円、家族用100万円前後と、区切り方は近い(出典:前掲の2サイト、2026年7月31日確認)。
夫婦2人用が60万円なら1人あたり30万円で、1人用を2つ取るより安く付く場合がある。ただし人数の入る区分は骨壺の寸法に上限があることが多く、地域によっては骨壺そのものが大きい。人数の割り算だけで決めず、入る寸法と体数を先に聞く。
公営の納骨堂は、条例に金額が書いてある
民間の金額は幅でしか出てこないが、自治体が持つ納骨堂は使用料が条例の別表に載っている。相場の土台に置くなら、こちらのほうが硬い。
東京都は収蔵施設を使用期間で3つに分けている。長期収蔵施設が30年、短期収蔵施設が5年、一時収蔵施設が1年。ここで注意が要るのは、条例の別表に載っているのが実額ではなく上限だという点だ。条例は、別表に定める額の範囲内において規則で定める額を徴収すると書いている。その上限は、長期収蔵施設が1箇所30年につき193,000円、短期収蔵施設が1箇所5年につき162,000円、一時収蔵施設が1箇所1年につき1,200円。管理料の上限は長期収蔵施設が1箇所1年につき5,570円で、都の区域外に住所がある人の使用料は2割増しになる。既に納めた使用料と管理料は還付しないとも書かれている(出典:東京都霊園条例 第2条、第11条、第12条、第13条、第15条、別表第2、別表第3、2026年7月31日確認)。実際に払う額は募集ごとの案内で確かめる。
横浜市は形式ごとに額が分かれている。
| 施設 | 単位 | 使用料 |
|---|---|---|
| 自動搬送式納骨施設 | 1基・30年間 | 484,000円 |
| 壁面式納骨施設 | 1基・10年間 | 220,000円 |
| 家族納骨壇 | 1基・5年間 | 60,000円 |
| 家族納骨壇 | 1基・10年間 | 120,000円 |
| 合葬式納骨施設(日野こもれび納骨堂) | 1体・60年間 | 74,800円 |
| 合葬式納骨施設(日野公園墓地) | 1体・永年 | 65,000円 |
| 焼骨短期保管施設 | 1体・1年間 | 3,000円 |
市内に住所を有しない人の使用料は5割増しになる(出典:横浜市墓地及び納骨堂に関する条例 第5条、別表第2、2026年7月31日確認)。
地方の市営はもう一段安い。小松市の納骨堂は収蔵期間10年で15万円、20年で23万円。生前予約はそれぞれ20万円と28万円で、5万円上がる。10年の延長が10万円、合葬墓は永年で7万円。市民以外は5割増しになる(出典:小松市納骨堂・小松市合葬墓、2026年7月31日確認)。
安いことと、入れることは別
条例に額が載っていても、募集がなければ申し込めない。東京都が2026年5月25日に発表した令和8年度の募集で並んだのは一般埋蔵施設、芝生埋蔵施設、立体埋蔵施設、合葬埋蔵施設、樹林型合葬埋蔵施設で、長期収蔵施設は挙がっていない。申込期間は2026年6月12日から7月3日までで、申込区分ごとに3年以上または5年以上の継続居住と、申込遺骨の祭祀の主宰者であることが資格として定められている(出典:東京都・令和8年度 都立霊園の使用者を募集、2026年7月31日確認)。
公営から当たるのは順番として正しいが、年に一度の募集と抽選、居住年数が間に挟まる。民間と並行して見ておかないと、待っている期間だけが過ぎる。
年間管理費を年数分足すと、順位が入れ替わる
使用料だけで比べると、毎年出ていく分が抜け落ちる。総額は、使用料に年額の管理料を年数分だけ掛けて足したものになる。
| 項目 | 横浜市・自動搬送式 | 東京都・長期収蔵施設(条例上限) |
|---|---|---|
| 使用料(30年) | 484,000円 | 193,000円 |
| 管理料(1年) | 9,900円 | 5,570円 |
| 管理料の30年分 | 297,000円 | 167,100円 |
| 合計 | 781,000円 | 360,100円 |
(出典:前掲の横浜市条例 別表第2・別表第3、東京都霊園条例 別表第2・別表第3、2026年7月31日確認。東京都の額は条例が定める上限で計算した)
横浜市の自動搬送式では、管理料が総額の約38%を占める。東京都の長期収蔵施設は、上限どうしで並べると管理料の30年分が使用料に迫る。民間の年間管理料は、いいお墓が約1万円、ライフドットが5,000円から1万円程度としており、30年置くなら15万円から30万円が使用料の外側に乗る計算になる。平均81.5万円という数字は、この分を含んだ額かどうかまでは示していない。
管理料の定めが無い区分もある
横浜市で年額の管理料が定められているのは自動搬送式納骨施設、芝生型納骨施設、合葬式納骨施設で、壁面式納骨施設と家族納骨壇は管理料の表に載っていない。合葬式納骨施設は1体60年間で46,200円という前払いの形になっている(出典:前掲の横浜市条例 別表第3、2026年7月31日確認)。小松市も納骨堂の使用料に、収蔵期間の経過後に移る合葬墓の分を含む扱いにしている。
毎年の支払いがあるかどうかで、20年後30年後の総額は簡単に入れ替わる。見積書の合計だけを見比べても、この差は出てこない。
ロッカー式と自動搬送式で、何にお金がかかっているのか
ロッカー式は、棚に区切られた収蔵庫へ骨壺をそのまま納める。建物の中に棚を並べる構造なので、1つあたりの単価が低く、骨壺がいくつ入るかで大きさが決まる。
自動搬送式は、普段は骨壺をバックヤードに収め、参拝のときにカードなどで呼び出して参拝ブースまで運ぶ。搬送の機械と制御装置、ブースの数だけの区画が要り、建設費と保守費が使用料と管理料に乗る。
その差は公営の条例にも出ている。横浜市で管理料が定められている納骨施設のうち、自動搬送式は1基1年間9,900円。同じ市の合葬式納骨施設は1体60年間で46,200円なので、1年あたりに直すと770円になる(出典:前掲の横浜市条例 別表第3、2026年7月31日確認)。機械を動かし続ける費用が、この十数倍の差になっている。
ライフドットは費用が上下する要因として、収骨可能人数、個別安置期間、立地、タイプ、管理者の5つを挙げ、都心部ほど高くなること、管理者では公営、民間、寺院の順に高くなる傾向があることを示している(出典:前掲のライフドット、2026年7月31日確認)。自動搬送式が高く見えるのは、機械の分と、都市部に建つ分が重なっているからだ。
形式を選ぶときに見る3点
- 駅からの距離。自動搬送式は土地の限られた都市部に建つため、駅に近いことが多い
- 参拝の形。区画の前まで行けるのか、参拝ブースや共同の参拝所からになるのか
- 設備が止まったときの取り出し。機械に依存する分、運営が止まったあとの見通しは棚型より読みにくい
参拝の作法にも制限が付く。小松市の納骨堂は参拝室で献花はできるが、ろうそくと線香の火気は使用できないとしており、献花や供物は持ち帰る決まりになっている(出典:前掲の小松市、2026年7月31日確認)。屋内である以上、火を使う供養は制限される側に回る。
収蔵期間が終わったあとの扱いが、実は本体
納骨堂の契約は期間で切られている。決めるべきは入口の金額よりも、その期間が終わったときに遺骨がどこへ行くかだ。
小松市は、収蔵期間の経過後は遺骨を納骨袋に入れ替えて合葬墓へ移すとし、その際に合葬墓の使用料その他の追加費用はないと明記している(出典:前掲の小松市、2026年7月31日確認)。同市の条例は、使用者が収蔵されている焼骨の返還を求めたときは返還するとしたうえで、合葬墓に収蔵された焼骨は返還しないと定めている(出典:小松市墓地等の設置及び管理等に関する条例 第14条、2026年7月31日確認)。個別に置く期間は取り出せて、合葬に移ったあとは戻せない。この境目が契約の本体になる。
更新できるかどうかも、書き方をよく見る。東京都の条例は、使用期間の満了後も引き続き使用したいと申し出たときに、知事が使用を許可することができると定めている。できると書いてあるだけで、更新が約束されているわけではない。更新するなら、あらためて使用料が要る。既に納めた使用料と管理料は還付しないとも書かれている(出典:前掲の東京都霊園条例 第15条、第18条、2026年7月31日確認)。
契約前に確定させる4つ
- 骨壺のまま個別に置ける年数。5年、10年、20年、30年で設計が違う
- 期間が終わったあとの移し先と、そこで追加費用が要るかどうか
- 更新できるか。できるなら、そのときの金額はいくらか
- 途中で取り出せる期間はいつまでか。取り出したあとの返金はあるか
永代という言葉が付いていても、個別に置く年数は無限ではない。言葉の中身は永代供養とは?期間と合祀される時期の仕組みで整理している。
費用を下げる手は5つ。効き方と、失うものが違う
下げる方向は5つある。効き方も、引き換えに失うものも別なので、順番に当てていく。
- 形式を下げる。位牌式10〜30万円と自動搬送式70〜150万円では、下限で7倍近い差になる。引き換えに、骨壺のまま個別に置けるかどうかが変わる
- 人数をまとめる。夫婦用や家族用にすると1人あたりの単価が下がる。骨壺の寸法と体数の上限を先に確認する
- 公営を当たる。小松市は10年15万円。ただし住所要件があり、区域外は東京都で2割増し、横浜市と小松市で5割増しになる。まず自分が住んでいる自治体から見る
- 期間を短く取る。横浜市の家族納骨壇は1基5年間60,000円、1基10年間120,000円。決めきれないうちは短く取り、あとで考える手がある
- 戒名を付けるかどうかを先に決める。戒名料の目安は5〜100万円。要らないと決めれば、この項目は消える
(出典:前掲のいいお墓、横浜市条例 別表第2、東京都霊園条例 第12条、小松市、いずれも2026年7月31日確認)
効かない下げ方と、先に押さえられない区分
年間管理料を払わずに済ませる方向は、安くならないどころか契約が消える。東京都は管理料を5年間納付しないときを使用許可の取消し事由とし、横浜市も同じく5年間の不納を取消し事由としている(出典:前掲の東京都霊園条例 第21条、横浜市条例 第13条、2026年7月31日確認)。
先に押さえておく買い方にも制限がある。横浜市は、墳墓地、壁面式納骨施設、家族納骨壇の使用者が使用許可を受けた日から1年以内に埋葬または焼骨の埋蔵、収蔵を行わないときを取消し事由としている。空のまま長く保持する使い方はできない。小松市は生前予約を受けているが、収蔵期間に生前中の期間は含まないうえ、使用料が5万円上がる(出典:前掲の横浜市条例 第13条、小松市、2026年7月31日確認)。先に決めておくこと自体に費用と条件が付く設計になっている。
\ 供養先と撤去側の費用を、契約前に並べる /
納骨堂の使用料と、いま建っている墓を片づける側の見積もりは、別の会社が出します。地域の石材店から一括で取り寄せると、総額の輪郭が先に決まります。
無料で墓じまいの費用を比べる経営できるのは誰か。破綻した納骨堂で起きたこと
納骨堂を経営するには、都道府県知事の許可が要る(出典:前掲の墓地、埋葬等に関する法律 第10条、2026年7月31日確認)。誰が経営できるかは自治体の条例で絞られている。横浜市は、地方公共団体、市内に事務所を有し登記から一定期間が経過した宗教法人、墓地等の経営を目的とし市内に事務所を有する公益法人に限っている(出典:横浜市墓地等の経営の許可等に関する条例 第7条、2026年7月31日確認)。株式会社が自分の名前で納骨堂を経営することは、この枠に入らない。
同じ条例は納骨堂の構造設備基準として、納骨設備に不燃材料を用いること、出入口と納骨装置は施錠ができる構造とすること、管理事務所を設けることを挙げている。さらに、宗教法人や公益法人が経営する事業型の墓地・納骨堂で、一会計年度の収入が規則で定める額を超える場合には、財産目録、収支計算書、貸借対照表、事業報告書を作成し、年度終了後4月以内に公認会計士または監査法人の監査を受けたうえで、その写しを市長に提出しなければならないと定めている(出典:同条例 第11条、第37条、2026年7月31日確認)。数字を出させる仕組みは、自治体によっては用意されている。
許可制でも止まらなかった例
札幌市東区の納骨堂では、この枠組みが結果を防げなかった。2012年に開業した屋内型の納骨堂で、納骨壇を使用できる権利を1区画30万円から250万円で販売し、約1000体の遺骨を預かっていた。経営していた宗教法人は資金繰りが行き詰まり、建物は2021年11月に債権者が差し押さえ、2022年7月の強制競売で不動産会社が所有者になった。代表者は行方が分からなくなり、堂内は施錠されて檀家が遺骨を引き取れない状態になった。代表は使用料や永代供養料、年間管理費の返金に応じない意向を伝えたと報じられている(出典:毎日新聞・札幌の納骨堂が実質破綻し閉鎖(2022年11月7日)、東京新聞・1000体の遺骨を残して納骨堂経営者が消えた、いずれも2026年7月31日確認)。
払った額が返らないだけでなく、遺骨に手が届かない期間が発生した。契約前に確認できるのは、経営主体の法人格、その自治体が財務書類の提出を求めているかどうか、施設の運営年数くらいになる。見学のときに法人名を控え、経営許可を受けている主体と一致するかを見ておく。
のうこつぼは納骨堂ではない。屋外の集合墓
納骨堂を調べていると、のうこつぼという名前が混ざってくる。読みが近いので同じものと思われやすいが、提供側の説明では別の形だ。
公式のよくある質問は、納骨堂は屋内でお骨を管理するのに対し、のうこつぼは屋外のお墓と同じように境内で管理すると説明している。納骨室には1霊位から4霊位まで納められ、管理費はお寺により異なるとされ、合祀は33回忌を終えた時点。宗旨、宗派、国籍は問わないとしている(出典:のうこつぼ公式・よくあるご質問、2026年7月31日確認)。
価格は、都内であっても一霊498,000円より提供し、最大4霊の遺骨を納められると公式サイトに示されている。形は寺院の境内に置かれた集合型の墓で、納骨室は全40室、中央部分に合祀墓があり、寸法は横幅1.4m、奥行1.4m、高さ1.8mと説明されている(出典:のうこつぼ公式サイト、のうこつぼとは、いずれも2026年7月31日確認)。
屋外なので、天候に左右されない、掃除が要らないという屋内の利点はそのまま当てはまらない。逆に、参拝の時間帯や線香の可否は屋外の墓に近くなる。カテゴリの違うものを同じ価格表に並べると、金額だけが比較されて条件が抜ける。屋内の納骨堂と比べるなら、参拝の形と管理費の有無を別の列にして見る。
墓じまいから移すときに増える分と、課金の単位
すでにある墓から移すなら、納骨堂の使用料だけでは終わらない。撤去と閉眼供養、行政手続きが先に立つ。片づける側の内訳と順番は墓じまいから永代供養へ|費用と手続きの順番にまとめている。
納骨堂側で見落としやすいのは、課金の単位だ。1体あたりで積み上がる区分と、1基あたりで固定の区分がある。横浜市で言えば、合葬式納骨施設は1体につきいくら、家族納骨壇と自動搬送式納骨施設は1基につきいくらになる(出典:前掲の横浜市条例 別表第2、2026年7月31日確認)。
先祖代々の墓を開けて骨壺が4つ5つ出てきたとき、1体あたりの区分では体数分だけ金額が伸び、1基あたりの区分では伸びない。だから最初にやるのは金額調べではなく、体数を確定させることになる。墓地の管理者に記録を照会し、実際に開けたときの数と突き合わせる。数が決まってから、1体単位と1基単位のどちらが安く付くかを計算する。骨壺の寸法で入る棚が変わる施設もあるため、大きさも一緒に伝える。
手続きの順番は法律で決まっている
改葬には市町村長の許可が要る。納骨堂の管理者は、その許可証を受理した後でなければ焼骨を収蔵してはならないと定められている(出典:前掲の墓地、埋葬等に関する法律 第5条、第14条、2026年7月31日確認)。契約が先でも、許可証が揃うまで納骨はできない。改葬許可の申請には現在の墓地の管理者が出す証明が要るので、寺との話が長引くと、納骨堂側の契約だけが先に進んで管理料が動き出す事態も起きる。
供養先そのものの費用比較は永代供養の費用相場と、合祀か個別かの選び方で扱っている。
契約前に確認する8項目と、編集部が判断しない範囲
資料請求の紙では分からないことが多い。見学のときに、次の8つをその場で聞いて、使用規則の写しをもらって帰る。
- 使用料に何が含まれるか(永代供養料、納骨の立会い、銘板の彫刻)
- 年間の管理料の額と、いつまで払うのか
- 個別に置ける年数と、そのあとの移し先。そこで追加費用が要るか
- 更新できるか。できるなら、そのときの金額
- 途中で取り出せる期間と、その手続き。返金の有無
- 骨壺の寸法の上限と、入る体数。1体単位か1基単位か
- 参拝の時間帯と、線香や供物の可否
- 経営主体の法人格と、財務書類を見られるか
編集部は士業ではない。次の4つは記事で判断せず、専門家か窓口に持っていく範囲になる。
- 費用を誰が負担するか。兄弟で分けるのか、祭祀を承継する人が出すのかは、家ごとの取り決めになる
- 相続財産から出せるか。遺産分割や相続税の扱いは税理士に確認する
- 祭祀承継者を誰にするか。契約の承継条件と関わるので、揉めているなら弁護士に相談する
- 離檀料の妥当性。金額の交渉は当事者間の話で、記事では相場を示せない
料金と制度は年度で変わる。ここに書いた数値は2026年7月31日に各条例と公表資料で確かめた時点のもので、申し込む前に現物で見直す。条例の額は改正で動き、募集の区分は年度ごとに入れ替わる。
\ 墓じまい側の費用を、先に確定させる /
納骨堂を決める前に、いま建っている墓の撤去と閉眼供養にいくらかかるかが分かると、予算の残りが見えます。地域の石材店から一括で比べられます。
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