実家の着物は売れる?買取価格が付く条件と相場

実家の箪笥から出てきた着物の束を前に、売るのか捨てるのかが決まらないまま日が過ぎることがある。
値段が付くかは素材・格・産地や作家・証紙・寸法・状態の6点でほぼ決まる。業者が並べる相場一覧は上限の表で、消費者庁の調査では買取価格が予想より低かったと答えた人が約半数だった(2026年7月31日確認)。
この記事の目次
値段が付くかどうかを決めている6点
着物の査定額は、買ったときの価格ではなく、その着物が今の中古市場で売れるかどうかで決まる。査定士が見ている材料は次の6点に集約される。
| 見る点 | 値が付きやすい側 | 付きにくい側 |
|---|---|---|
| 素材 | 正絹、上布などの高級麻 | ポリエステル等の化学繊維、ウール |
| 格・種類 | 訪問着、振袖、袋帯、有名産地の紬 | 色無地、喪服(黒紋付)、和装小物の単品 |
| 産地・作家 | 大島紬や結城紬など産地が特定できるもの、落款のある作家物 | 産地も作り手も特定できない量産品 |
| 証紙・落款 | 証紙が残っている、落款が読める | 証明する材料が何も無い |
| 寸法 | 身丈と裄が今の体格に合う大きめのもの | 身丈150cm以下、裄65cm以下の小さいもの |
| 状態 | シミ・カビ・臭いが無く、たとう紙に収まっている | シミ、カビ、虫食い、強い臭い、変色 |
寸法の基準値は、買取比較サイトの高く売れるドットコムが査定基準として挙げているもの(着物売るならどこがいい?、2026年7月31日確認)。仕立て直しで寸法を伸ばせる着物はあるが、その工賃を業者が負担する前提になるため、査定の段階では減点として扱われる。
実家から出てくる着物は、この6点のうち複数で付きにくい側に寄ることが多い。母や祖母が普段着として持っていた小紋やウールの着物、法事用の黒紋付、産地の分からない反物が箪笥の大半を占めるのは珍しくない。
相場の一覧表は「上限を並べた表」として読む
着物 買取で検索すると、種類ごとの相場一覧が並ぶ。ただし同じ品目でも、公表している会社によって金額が一桁違う。買取業者2社が公表している参考価格を、同じ種類で並べてみる。
| 種類 | バイセル公表の参考価格(2025年11月時点) | 高く売れるドットコム公表(一般的な品/作家物) |
|---|---|---|
| 訪問着 | 〜20万円 | 〜2万5千円/〜40万円 |
| 振袖 | 〜14万円 | 〜4万円/〜50万円 |
| 留袖 | 〜5万円 | 〜1万5千円/〜7万円 |
| 付け下げ | 〜8万円 | 〜1万2千円/〜8万円 |
| 小紋 | 〜5万円 | 〜8千円/〜10万円 |
| 色無地 | 〜2万円 | 〜5千円/〜2万5千円 |
出典はバイセル・着物の買取相場一覧と高く売れるドットコム(いずれも2026年7月31日確認)。バイセル側は掲載相場を2025年11月時点の参考価格と明記し、状態によっては値段が付かない場合があるとも添えている。
訪問着で20万円と2万5千円が並ぶが、どちらも嘘ではない。前者は作家物や状態のよいものまで含めた上限、後者は一般的な品と作家物を分けたうえでの上限を出している。両方に共通しているのは、金額の前に付く「〜」の記号だけだ。相場一覧は上限を並べた表であって、あなたの着物に付く金額の予想ではない。
約半数が、表示から予想した額を下回ったと答えている
消費者庁は2025年(令和7年)4月30日に買取サービスに関する実態調査報告書を公表している(2026年7月31日確認)。買取業者50社の広告表示を集めた調査で、次のことが分かっている。
- 50社のうち39社が、買取参考価格または買取実績価格を表示していた
- 消費者1,037人へのアンケートで、店頭買取を利用したきっかけの最多は広告から受ける印象で49.7%
- 利用経験者684人のうち、複数の店舗に査定を依頼した人は25.9%。しなかった理由は早く売却したかったから35.7%、面倒だったから35.5%
- 買取参考価格・買取実績価格の表示を見て利用した189人のうち、実際の買取価格が予想した額より低かった(値段が付かなかった場合を含む)と答えた人は46.6%
同報告書は、買取サービスでは商品を買うときほど事前に自分で価格を調べることが容易ではない、という前提から出発している。相場一覧を見て金額の見当を付けた状態で1社だけに出すと、その見当と結果がずれたまま契約に進むことになる。
高く付きやすい着物には、証明できる出どころがある
金額が跳ねる着物には、産地か作り手のどちらかが証明できるという共通点がある。バイセルが公表している参考価格(2025年11月時点)では、産地物の上限は次の水準に並ぶ。
- 黄八丈 〜18万円、郡上紬 〜15万円、芭蕉布 〜15万円
- 久留米絣 〜13万円、大島紬(12マルキ) 〜10万円、結城紬 〜10万円、宮古上布 〜10万円
- 越後上布 〜9万円、久米島紬 〜8万円
- 帯は袋帯 〜20万円、名古屋帯 〜12万円、丸帯 〜3万円、半幅帯と角帯 〜5千円
注目したいのは大島紬の内訳で、同じ大島紬でも12マルキが〜10万円、9マルキが〜1万5千円、7マルキが〜5千円と、上限どうしで20倍の開きがある。マルキは絣糸の本数を示す単位で、細かいほど手間がかかる。着物の名前が同じでも中身が違うため、業者に見せるまで自分で金額を決められない領域がある。
証紙と落款は、探す場所が決まっている
証紙は産地の組合などが発行する織物の証明で、たとう紙の中や桐箱の底、購入時の書類に挟まっていることが多い。反物の端に縫い付けたまま仕立ててある場合もある。作家物は袖や衿の裏、共八掛の隅に落款が入る。
証紙が無いから売れないわけではない。ただし証紙が無い場合、産地や作家であることを買い手側が証明できないため、無名の品として値付けされる。箪笥を空にする前に、着物本体だけでなく、たとう紙・桐箱・引き出しの底に残った紙類まで見る価値がある。
そのほか金額が上がりやすい条件
- 仕付け糸が付いたままの未着用品
- 身丈と裄が現代の体格に合う大きめの寸法
- 着物と帯、長襦袢がひと揃いで残っている
- まとめて出す。単品では値が付きにくい和装小物も、点数がまとまると全体の査定に乗ることがある
値段が付きにくい着物と、そうなっている市場の背景
付きにくい側は、業者側の説明がおおむね一致している。
- 化学繊維とウール。大量生産品で元値も安く、中古の販売先が乏しい
- 喪服(黒紋付)。着る機会が限られ、レンタルに置き換わっているため需要が薄い
- 寸法が小さいもの。昭和初期以前の着物は今の体格に合わないことが多い
- シミ・カビ・虫食い・強い臭い。落とす費用が売値を上回ると、買い取る理由が無くなる
- 証紙も落款も無い普段着の小紋。産地も作り手も特定できない
ここまでは業者側の言い分だが、その裏には市場そのものの縮み方がある。一般社団法人全日本きもの振興会が公表している令和6年度の業界動向によれば、和装の小売市場規模はピークだった1974年から1975年に1.8兆円から2兆円とされたのに対し、2024年は2,000億円台前半、ピーク比で10%から12%の水準まで縮んでいる(令和6年度業界動向並びに活動概要、2026年7月31日確認)。
中古の値段は、新品市場の需要に支えられている。新品が10分の1になった市場では、中古を買い直す層も同じ方向に細る。実家の着物が安いのは、その着物の質だけの問題ではない。
店頭・出張・宅配のどれで出すか
買取の窓口は3つある。消費者庁の実態調査に載っている2023年のチャネル別構成比は、店頭買取78.2%、出張買取10.0%、宅配買取9.5%、催事買取1.2%、その他1.1%(原データはリユース市場データブック2024)。買取市場全体の規模は2023年で約1.3兆円と推計されている。
| 方法 | 向く場面 | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 店頭 | 数枚だけ。金額に納得したその場で完了させたい | 着物を扱う査定士が常駐しているか。持ち込みの物理的な重さ |
| 出張 | 箪笥ごと、実家に置いたまま見てもらいたい | 出張料・査定料・キャンセル料。訪問購入のルール(次章) |
| 宅配 | 実家が遠い。立ち会う時間が取れない | 金額に同意しない場合の返送料の負担者、返送までの日数、梱包材の有無 |
実家じまいの現場では量が多く、持ち込みが現実的でないため出張が選ばれやすい。ただし相談が集中しているのも出張の形(訪問購入)で、そこだけは法律の側から知っておく必要がある。
宅配で気を付ける点は返送の条件に集まる。査定額を見てから断ったときに、返送料が自己負担なのか業者負担なのか、返送まで何日かかるのかは、申し込みの前に書いてある場所を読む。着物は箱が大きくなるため、返送料の水準も衣類1点とは違う。
依頼先を選ぶとき、口コミより先に見られる4か所
おすすめ順の一覧を読み比べる前に、そのサイト自体で確認できる項目がある。
- 古物商許可の表示。古物商はホームページ上に、許可を受けた公安委員会名、許可証番号、氏名または名称を表示する義務がある。個人で許可を受けた場合は氏名の掲載が必要で、営業所の名称だけに置き換えることは認められない(前掲・警視庁)。ページの下部にこの3点が揃っているかは、誰でもその場で確かめられる
- 着物を扱った実績の見せ方。買取実績の欄が品名だけで、種類も産地も書かれていない場合、着物の査定士が常駐しているとは限らない
- 手数料の欄。出張料、査定料、キャンセル料、宅配の返送料。無料と書かれている範囲がどこまでかを読む
- 強調表示の条件。消費者庁は買取価格アップ・買取価格保証・何でも買取り・どこよりも高く買取りといった表示について、適用条件や例外が分かりにくいことが誤解の要因になっていると指摘している(前掲・買取サービスに関する実態調査報告書)。強調されている文言の近くにある小さな注記が、実際の条件を書いている場所になる
出張買取のとき、法律が守っている範囲
事業者が自宅など店舗以外の場所で物品を買い取る取引は、特定商取引法の訪問購入にあたる。着物は適用除外に入っていない。除外されているのは、自動車(二輪を除く)、家庭用電気機械器具(携行が容易なものを除く)、家具、書籍、有価証券、レコードおよびCD・DVD等の記録媒体で、政令第34条に列挙されている(消費者庁・特定商取引法ガイド 訪問購入、2026年7月31日確認)。
訪問購入で事業者に課されているルールは次のとおり。
- 不招請勧誘の禁止(法第58条の6第1項)。勧誘を要請していない人の自宅で勧誘すること、勧誘を受ける意思の有無を確認することが禁じられている。飛び込みの訪問買取は違法。ただし電話をかけること自体は禁止されていない
- 氏名等の明示(法第58条の5)。勧誘に先立ち、事業者の氏名、契約締結の勧誘が目的であること、買い取ろうとする物品の種類を告げる義務がある
- 再勧誘の禁止(法第58条の6第2項・第3項)。契約する意思が無いと示した相手に、その場で勧誘を続けること、後日改めて勧誘することが禁じられている
- 書面の交付(法第58条の7・第58条の8)。物品の種類、購入価格、代金の支払時期と方法、引渡しの時期と方法などを記載した書面を渡す義務がある。クーリング・オフと引渡しの拒絶に関する事項は、赤枠の中に赤字で、8ポイント以上で書かれていなければならない
- クーリング・オフ(法第58条の14)。書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面または電磁的記録で契約を解除できる
- 物品の引渡しの拒絶(法第58条の15)。クーリング・オフができる期間内は、業者に物品を渡すことを拒める
- 第三者への引渡しの通知(法第58条の11)。クーリング・オフ期間内に第三者へ引き渡したときは、遅滞なく相手方に通知しなければならない
実務で効くのは引渡しの拒絶だ。契約を解除できる権利があっても、着物が既に転売されていれば、その着物は戻らない。8日待ってから渡すという選択肢が法律で用意されている。
呉服の買い取りで呼んだのに、貴金属を聞かれた場合
東京都消費生活総合センターは、呉服の買い取りで同意を得たうえで、実際には貴金属の買い取りを勧誘する行為を、同意と異なる勧誘として不招請勧誘に当たると説明している(東京くらしWEB・基礎知識「訪問購入」、2023年6月20日更新、2026年7月31日確認)。着物の査定で呼んだ相手が指輪やネックレスの話を始めたら、その勧誘は同意の範囲外にある。
国民生活センターが公表している訪問購入の相談件数は、2022年が7,733件、2023年が8,622件、2024年が7,889件(2025年5月31日現在、訪問購入・各種相談の件数や傾向)。規制が入った後も年8千件前後で推移している。
査定に出す前に、手を動かしておくこと
査定当日に慌てないための準備は6つある。どれも金額を上げるためというより、比較できる状態を作るためのものだ。
- 枚数を数えて写真を撮る。たとう紙ごとに広げて1枚ずつ撮る。渡した後の照合に使える
- 4つに仕分ける。残す/仕立て直す/売る/処分の4つ。着る予定のある1枚は査定に混ぜない。直して着るか売るかの判断は着物の仕立て直しの費用で費用側から見る
- 証紙・落款・購入時の書類を集める。着物とセットにして袋に入れておく
- 陰干しして湿気を抜く。クリーニングには出さない。加工代を買取価格で回収できないことが多い
- 本人確認書類を用意する。古物営業法第15条第1項により、古物商は買い受ける際に相手方の住所・氏名・職業・年齢を確認する義務を負う(警視庁・古物商許可申請をされる方へ、2026年7月31日確認)。宅配など相手と対面しない取引では、法令で定められた方法での確認が必要で、警視庁は運転免許証のコピーを送ってもらうだけでは不十分だとしている
- 着物以外を分ける。帯留め、簪、和装バッグ、箪笥の奥から出た器や掛軸は別の市場になる。扱いは骨董品の買取で分けて考える
もうひとつ、査定の場で自分の側が決めておくことがある。今日決めるのか、持ち帰って考えるのかを先に決めておく。訪問購入では引渡しを拒める期間があるため、その場で渡さないという選択が最初から成り立つ。
相続した着物を売る前に確認すること
親が残した着物は相続財産に含まれる。相続人が複数いる場合、誰が何を持ち出すか、売った代金をどう扱うかを決めないまま業者を呼ぶと、後から戻せない。まず箪笥の中身を一覧にして、相続人の間で共有するところから始める。全体の順番は遺品整理とは?時期と費用で確認できる。
相続税での評価のされ方
着物は相続税の評価上、一般動産にあたる。国税庁の財産評価基本通達129は、一般動産の価額を売買実例価額や精通者意見価格等を参酌して評価すると定めている。同128は、家庭用動産等で1個または1組の価額が5万円以下のものについて、一括して一世帯ごとに評価できるとしている(財産評価基本通達 第6章第1節 一般動産、2026年7月31日確認)。
売った代金への所得税
国税庁のタックスアンサーNo.3105は、家具・じゅう器・通勤用の自動車・衣服など、生活に通常必要な動産の譲渡による所得には所得税が課税されないとしている。ただし貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個または1組の価額が30万円を超えるものの譲渡による所得は、この非課税から除かれる(No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法、2026年7月31日確認)。
あなたの着物がどの区分に当たるか、相続税の申告が必要かどうか、税額がいくらになるかの判断は編集部の範囲外にある。金額が動く見込みがある場合や、遺産分割の話と絡む場合は、税務署または税理士に確認する。
実家をまとめて片付ける途中で出す場合
着物だけを抜いて着物専門の業者に出すか、遺品整理の作業ごと業者に任せて買取も一緒に見てもらうか、選択は2つに分かれる。分ける基準は着物の中身にある。
| 状況 | 向いている進め方 |
|---|---|
| 証紙のある産地物や作家物が混ざっている。枚数は多くない | 着物だけ抜いて専門の業者に出す。産地物は査定できる相手が限られる |
| 化繊・ウール・喪服が中心。片付けの日程が先に決まっている | 片付けと同じ日にまとめて見てもらう。着物単体で日を分ける利益が小さい |
| 量が判断できない。何が入っているか分からない | 先に写真で数点だけ問い合わせ、産地物が混ざっていそうか確認してから決める |
遺品整理業者に買取も頼む場合、見積書の上で買取分と作業費を分けて出してもらう。買取額が作業費から差し引かれる形になっていると、着物にいくら付いたのかが後から分からなくなる。
実家まるごとの片付けと同時に見てもらうとき
遺品整理士が在籍する業者の料金と対応内容を比較できます。着物や骨董の買取を作業と合わせて依頼できるかどうかも、業者ごとの記載で確認できます。
遺品整理の料金を比べる値段が付かなかった着物の行き先
査定でゼロと言われた着物にも、出口は残っている。
- 業者による無償引取。査定した業者がそのまま引き取ることがある。引き取った後どう扱うのかを聞いてから渡す
- リメイク。バッグ、小物入れ、座布団、日傘などに仕立て直す。1枚だけ手元に残したい場合の受け皿になる
- 寄付・譲渡。着付け教室、地域の文化施設、福祉団体などが受け入れていることがある。受け入れ条件は団体ごとに違う
- 自治体の古布回収。区分と条件は市区町村で違う
自治体の扱いは実物で確認する必要がある。横浜市の古布のページ(2026年5月28日更新)では、洗濯済みで乾いたものを中身が確認できる透明または半透明の袋に入れて出すこと、紙袋等には入れないこと、雨の日は出さないこと、汚れたものや破れたものは燃やすごみに回すこと、ふとん・カーペット・マットレスは対象外であることが示されている(横浜市・古布、2026年7月31日確認)。
これは横浜市の条件であって、他の市区町村では回収日も分別区分も違う。実家のある自治体のごみ分別ページで、古布の扱いと収集日を確認してから袋に詰める。量が多く、自分では運び出せない場合は作業を頼む形になる。
運び出しだけを単発で頼みたいとき
作業ごとに料金と口コミが並んでいるため、訪問見積もりを待たずに金額を比べられます。処分するものだけを運び出したい場合の相場を掴む用途にも使えます。
作業の料金を比べる着物の買取で実際に来る質問
1社で値段が付かなかった。他社なら付くか
付くことがある。業者ごとに販売ルートが違うため、扱える着物の範囲も変わる。ただし化繊・ウール・喪服のように市場側の需要が薄い品は、どこに出しても結果が揃いやすい。消費者庁の調査でも、利用者の74.1%は複数の店舗に査定を依頼していない。1社で終わらせるかどうかは、その1社に決める前に決めておく。
証紙が無いと売れないか
売れないわけではない。ただし産地や作家であることを証明する材料が無いため、無名の品として値付けされる。たとう紙や桐箱、購入時の書類まで探してから出す。
喪服は売れるか
値が付きにくい品目として、複数の買取業者が名前を挙げている。レンタルへの置き換わりが進み、中古で買う人が少ないためとされる。他の着物とまとめて出し、無償引取の対象になるかを聞く形が現実的になる。
たとう紙や桐箱も一緒に出すか
出す。証紙が挟まっていることがあり、保管状態の裏づけにもなる。中身を確認せずに紙類を先に捨てると、証明できるものが消える。
クリーニングしてから出したほうがいいか
費用をかけて出す必要は薄い。着物の丸洗いやシミ抜きの料金を、買取価格の上昇分で回収できないことが多い。陰干しして湿気と埃を落とす範囲に留める。
出張査定で貴金属を聞かれたら
着物の買い取りで同意を得た相手が貴金属の勧誘をするのは、同意と異なる勧誘として禁止されている(前掲・東京都消費生活総合センター)。断ってよい。断った後も勧誘が続く場合は、再勧誘の禁止に触れる。
一度渡した着物を取り戻せるか
訪問購入であれば、書面を受け取った日から8日以内はクーリング・オフができる(法第58条の14)。ただし既に第三者へ引き渡されていると、その品自体が戻らないおそれがある。だからこそ、渡す前に引渡しを拒める期間がある(法第58条の15)。
買取代金に税金はかかるか
国税庁は、衣服など生活に通常必要な動産の譲渡による所得を非課税としている。ただし貴金属・宝石・書画・骨とう等で1個または1組の価額が30万円を超えるものは除かれる(前掲・国税庁No.3105)。判断が分かれる金額になった場合は税務署または税理士に確認する。
