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庭の池を埋める費用と、埋める前に必要な確認

庭の池を埋める費用と、埋める前に必要な確認

池を埋めるかどうかで止まっているなら、先に見るのは費用ではなく池の底の構造です。

解体と埋め戻し、簡易な整地までなら10万円台から50万円台が目安。金額はコンクリートの厚みと地中の配管、重機が入るかで決まります。庭の池は法律上の届出が要る規模に届かないことがほとんどです(2026年7月31日時点)。

この記事の目次
  1. 庭の池を埋める費用は10万円台から50万円台が目安
  2. 金額を動かしているのは4つの変数
  3. 埋める前に確認する6項目
  4. 池を埋める工事の手順
  5. 埋めた後に起きる失敗は、ほぼ水と地盤の話
  6. 法律の届出は要るのか(2026年7月31日時点)
  7. 依頼先の選び方と、見積書で見る場所
  8. 自分で埋められる池、やめておいた方がいい池
  9. お祓いと息抜き、どう扱うか
  10. 実家の池なら、埋める前に土地の出口を決める
  11. 訪問営業で池の撤去を勧められたときの備え
  12. よくある質問

庭の池を埋める費用は10万円台から50万円台が目安

池の解体、埋め戻し、簡易な整地までを一式で頼んだ場合、業者各社が公開している目安は10万円台から50万円台に分布している。解体工事の比較サイトでは更地に戻す工事で約20万円、埋め戻し費用を含めた相場として10万円から30万円、池の規模や構造によっては20万円から50万円という記載もある。一点で言い切れる金額ではなく、幅で見るのが実態に近い。

項目費用の目安
池の解体(取り壊し)1平方メートルあたり約1万5,000円から3万円
埋め戻し(土・砂利)1立方メートルあたり約2,000円から5,000円
解体+埋め戻し+簡易整地の一式10万円台から50万円台
埋めた後に駐車スペース化15万円前後からの追加
埋めた後にウッドデッキ設置20万円から30万円の追加
庭木の撤去1本3,000円から2万5,000円前後
庭石の撤去1キロあたり30円から40円
お祓い・祈祷(任意)1万円から3万円

数値の出所は解体工事の見積比較サイトと解体業者の公開ページ(2026年7月31日確認)。地域と業者で幅があるため、この表は見積書を読むときの物差しとして使う。総額だけを見て高い安いを判断すると、あとで追加請求の理由が分からなくなる。

金額を動かしているのは4つの変数

同じ大きさの池でも見積りが倍近く違うことがある。差が出る場所はほぼ決まっている。

1. 池の底と縁が何でできているか

プラスチック製の成形池(プラ池)なら人力で切断して引き上げられる。コンクリート造や、縁を自然石・溶岩で固めた本格的な池は、斫り機や重機での解体になり、そこで数万円から十数万円の差がつく。まず池の底を確認する。土なのか、コンクリートなのか、防水シートなのか。ここが最初の分岐になる。

2. 地中に何が埋まっているか

循環ポンプ、ろ過槽、給水管、オーバーフロー管。見た目が小さな池でも、地面の下に大きなろ過槽が入っていることがある。工事を始めてから出てくると追加費用と工期の延長になる。着工前の現地調査で、どこまで撤去してどこから残すのかを見積書に書いてもらう。

3. 容積(残土と埋め戻し材の量)

埋め戻しは立方メートル単位の単価で積まれる。深さ50センチの池と深さ1メートルの池では、同じ面積でも入れる土の量が倍違う。壊したコンクリートの処分量も同時に増える。

4. 重機が入るかどうか

門扉の幅、隣家との隙間、道路から庭までの動線。重機が入らない現場は人力作業と手運搬になり、人件費が積み上がる。ここは値引き交渉ではどうにもならない部分なので、見積りを取る前に写真で伝えておくと話が早い。

相談者相談者
見積りが一式20万円としか書かれていないのですが。
実家じまいナビ編集部実家じまいナビ編集部
解体、廃材処分、埋め戻し材、整地、諸経費に分けて出してもらってください。分けられない業者は、追加が出たときの説明もできません。

埋める前に確認する6項目

工事の良し悪しは、着工前に決まる部分が大きい。業者に連絡する前に、次の6つを自分の手元で整理しておく。

  1. 池の寸法と深さ。おおよそで構わないが、縦・横・深さをメジャーで測っておく。見積りの単価計算がこの数字で動く。
  2. 底と縁の材質。水が入ったままなら分からないので、水を少し抜いて底に触れてみる。
  3. 水の抜き先。庭に流すのか、雨水桝に流すのか、下水に流すのか。池の水は落ち葉やヘドロで濁っているため、流し先は業者と自治体の下水担当に確認する。
  4. 生き物の行き先。鯉や金魚、亀は、工事の前に移す。錦鯉は引き取り先を探すのに時間がかかることがあるので、日程を決める前に動く。
  5. 埋めた後に何にするか。土のまま花壇にするのか、砂利を敷くのか、駐車スペースにするのか。仕上げによって埋め戻し材と転圧の程度が変わるため、後から言うと工事のやり直しになる。
  6. 近隣への連絡。重機と斫り機を使う日は音と振動が出る。作業時間帯を業者に確認して、両隣と裏の家には先に伝えておく。

池を埋める工事の手順

業者に任せる場合でも、何をしているのかが分かっていると、抜けている工程に気づける。一般的な流れは次のとおり。

  1. 生き物の移動。魚や亀を別の場所へ。
  2. 水抜き。水中ポンプで排水する。家庭用の小型ポンプでは時間がかかるため、業者が持ち込む機材で行うことが多い。
  3. 泥・ヘドロ・落ち葉の除去。ここを省くと、後の地盤沈下と臭いの原因になる。有機物は分解して体積が減るため、埋めたまま残してはいけない部分。
  4. 構造物の解体。コンクリートの底や縁石、飾り石を斫る。
  5. 配管・ろ過設備の撤去。ポンプ、ろ過槽、給排水管を抜く。撤去せずに残すと、後で管の中を水が通って地中に空洞ができることがある。
  6. 底に水抜き穴を開ける。コンクリートの底をそのまま残すと、器のまま雨水を溜め込む。穴を開けるか、底そのものを割る。
  7. 埋め戻しと転圧。真砂土や砂利を入れ、層ごとに締め固める。一度に入れて上から押しただけでは沈む。
  8. 整地・仕上げ。砂利敷き、土のならし、駐車場にするなら砕石と舗装。

工期は小規模な池なら即日から2日程度で終わる例が多い。構造が複雑な池や、駐車場化まで含む場合は数日から数週間かかる。

埋めた後に起きる失敗は、ほぼ水と地盤の話

池を埋めた後のトラブルとして報告が多いのは、次の3つに集約される。どれも工程を省いたことが原因になる。

地盤が沈む

ヘドロを残したまま埋めた、締め固めをしていない、土を一気に入れた。この3つがそろうと、数か月から数年かけて表面が凹む。上に物置やカーポートを建てた後で沈むと、やり直しの費用は最初の工事より高くつく。

水が抜けず湿地になる

コンクリートの底を割らずに土を入れると、池だった場所は水を溜める器のまま残る。雨のたびに水が溜まり、常に湿った地面になる。庭木の根腐れやシロアリの発生につながるという指摘が、造園・リフォーム系の解説で共通して挙がっている。底の水抜き穴は見た目に出ない工程なので、見積書と完了時の写真で確認したい。

ガスと臭い

有機物を大量に埋めると、分解の過程でガスと臭いが出る。池の底にパイプを立てて地中の空気を逃がす処置は「息抜き」と呼ばれ、業者の施工手順にも組み込まれている。慣習としての意味づけもあるが、地中を安定させる実務的な処置でもある。

相談者相談者
安く済ませたいのですが、削っていい工程はありますか。
実家じまいナビ編集部実家じまいナビ編集部
仕上げ(砂利や舗装)は後回しにできます。ヘドロ除去、底の穴あけ、転圧は削らない方が安いです。

法律の届出は要るのか(2026年7月31日時点)

解体という言葉で身構える人が多いので、庭の池がどの法律に引っかかるのかを整理しておく。結論から言えば、一般的な家庭の庭の池では、発注者側に届出義務が生じることはほぼない。

建設リサイクル法

分別解体と再資源化が義務づけられる対象工事の規模は、建築物の解体で床面積80平方メートル以上、建築物以外の工作物の解体工事や新築工事等では請負代金500万円以上と定められている。対象になる場合は、工事着手の7日前までに発注者から都道府県知事へ届け出る(環境省「建設リサイクル法の概要」2026年7月31日確認)。庭の池は建築物以外の工作物にあたるが、請負代金が500万円に届く例は稀で、通常は対象外になる。

盛土規制法

池を埋めるのは土を入れる行為なので、盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法、2023年5月26日施行)を気にする人もいる。規制区域内で許可が必要になるのは、盛土で高さ1メートル超の崖を生じるもの、盛土で高さ2メートル超となるもの、盛土または切土をする土地の面積が500平方メートル超となるものなど、一定規模以上の工事に限られる(広島県「盛土規制法の手続きについて」2026年7月31日確認/制度概要は国土交通省)。庭の池を埋めて平らにする程度では該当しないのが通常だが、傾斜地で土を盛る場合や、規制区域の指定状況は自治体ごとに違うため、心配なら市区町村の担当課に地形図を持って相談する。

解体工事業の登録

届出義務がない代わりに、業者側の資格は確認できる。建設リサイクル法により、建設業法の土木工事業・建築工事業・解体工事業のいずれの許可も持たない事業者が解体工事を営むには、都道府県知事への解体工事業登録が必要で、無登録営業には1年以下の懲役または50万円以下の罰金が定められている(岡山県「建設リサイクル法に基づく解体工事業の登録」2026年7月31日確認)。1件あたり税込500万円以上の解体工事は登録ではなく建設業許可が要る。登録簿は都道府県で閲覧できるので、初めて聞く業者名なら確認する価値がある。

編集部は士業ではないため、個別の案件が対象工事に当たるかどうかの判断はしない。規模が大きい、傾斜地である、隣地に影響が出そうといった条件があるなら、自治体の建築指導課や都市計画課に事前相談するのが確実。

依頼先の選び方と、見積書で見る場所

池の撤去を請けるのは、解体業者、造園業者(庭師・植木屋)、外構業者、リフォーム会社あたり。同じ工事でも得意分野が違う。

  • 解体業者:重機と廃材処分のルートを自前で持つため、コンクリート池の解体は比較的安く収まりやすい。
  • 造園業者:庭石や植栽を活かして庭として仕上げたい場合に向く。石を残す・移すといった相談ができる。
  • 外構業者:埋めた後に駐車場やウッドデッキにする前提なら、仕上げまで一社で完結する。

見積書では、次の項目が分かれているかを見る。解体費、廃材(がれき類)の処分費、埋め戻し材の材料費と数量、転圧・整地費、重機回送費、諸経費。一式表記だけの見積りは、追加が出たときに何が追加なのか説明できない。廃材の行き先を聞いたときに答えられるかどうかも、判断材料になる。

相見積りは2社から3社。同じ条件で出してもらうため、池の寸法と写真、埋めた後の用途を全社に同じ内容で伝える。

池の撤去はどこに頼むかで金額が変わる

解体業者と造園業者では、同じ池でも得意分野と単価の組み立てが違います。条件を一度入力すれば複数社の見積りを比べられます。

無料で解体費用を比べる

池の周囲にある庭石や庭木を同時に処分するなら、費用の考え方は別記事にまとめている。庭石の処分費用はいくら?運び出しで決まる相場の話庭木の伐採費用の相場|高さと本数、抜根の有無で変わるを合わせて読むと、庭全体の見積りが読めるようになる。

自分で埋められる池、やめておいた方がいい池

費用を抑えたい気持ちからDIYを考える人は多い。線引きは池の構造で引ける。

自分でできる可能性がある池は、成形品のプラスチック池や、深さ30センチ程度で底が土のままの小さな池。水を抜き、落ち葉と泥をかき出し、容器を割って引き上げ、土を入れて締め固める、という流れなら道具も限られる。

手を出さない方がいい池は、コンクリート造、縁を大きな石で組んである、深さが50センチを超える、ろ過槽や配管が地中に入っている、のいずれかに当てはまるもの。コンクリートの斫りは騒音と粉じんが出るうえ、割ったがれきは家庭ごみでは出せない。工事に伴って出るコンクリート塊は建設廃棄物として適正処理が必要になるため、自分で運んでも受け入れ先がない。

土の調達も見落とされやすい。深さ50センチ、2メートル四方の池でも約2立方メートル。軽トラックで何往復も要る量になる。手を動かす前に、土の量と処分の当てを先に計算する。

小さなプラ池や水抜きだけを頼みたいとき

重機の要らない小規模な作業なら、作業内容と料金を先に見て個人事業者に直接頼む方法もあります。

作業の料金を比べる

お祓いと息抜き、どう扱うか

水のある場所には神が宿るという考え方から、池を埋める前にお祓いや祈祷をする慣習がある。神主を招く、氏神神社に工事安全祈願を頼む、塩と酒で清める、といった形が業者の記事でも紹介されており、費用の目安は1万円から3万円とされている(解体業者・比較サイトの公開情報、2026年7月31日確認)。

やらなければ悪いことが起きる、という因果関係を示す資料はない。判断するのは施主で、業者もお祓いの有無で施工内容を変えるわけではない。ただ、実家の池が祖父母の代からあるもので、親族が気にしているなら、数万円で家族の納得が買えると考える人もいる。祠や石灯籠が池の脇にある場合は、由来を地元の神社や寺に確認してから動く方が、後の話し合いが楽になる。

前述の「息抜き」は、慣習の側面と、地中のガスや湿気を逃がすという実務の側面の両方で説明されている。慣習を省く判断をした場合でも、水抜き穴と通気の処置そのものは工程として残す。

実家の池なら、埋める前に土地の出口を決める

実家じまいの流れで池の話が出てくる場合、埋めること自体が目的ではないことが多い。売る、貸す、駐車場にする、しばらく空き家のまま維持する。どれを選ぶかで、池をどこまで戻すべきかが変わる。

  • 売却を考えている:買い手から見て、使い道の分からない池は減点材料になりやすい。ただし、池の撤去費用をかけた分がそのまま査定額に乗るとは限らない。撤去前に不動産会社の意見を聞いて、更地に近づける費用と売り出し価格の関係を確認しておく。
  • 駐車場や物置スペースにする:埋め戻しの締め固めを本格的にやる必要がある。仕上げの想定を最初に伝える。
  • 当面は維持する:水を抜いて放置すると、雨水が溜まって蚊の発生源になる。埋めるのが最短の管理コスト削減になるケース。

編集部は沖縄の傾斜地を相続して保有しており、固定資産税として年約7万円が出ていく。売却も含めて出口を検証したうえで、成立しないまま持ち続けている。土地に手を入れる費用は、その後の出口が決まっていないと回収できない支出になりやすい。池を埋める工事も同じで、順番としては出口の見当をつけてから金額を出す。

埋めた後の土地をどう使うか迷っているなら

駐車場、賃貸、そのまま保有。土地の条件によって成立するプランは変わります。複数社の活用プランを取り寄せて比べられます。

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訪問営業で池の撤去を勧められたときの備え

庭の工事は、訪問営業の入口として使われやすい。国民生活センターに寄せられた相談件数は、訪問販売によるリフォーム工事が2023年度1万1,878件、2024年度9,820件。点検に来たと言って訪問し、工事をしないと危険などと言って契約させる点検商法は、2023年度1万2,550件から2024年度1万9,215件へ増えている(国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」2025年5月31日現在のデータ、2026年7月31日確認)。

その場で契約しない、というだけで大半は避けられる。判断に迷ったときの手順は次のとおり。

  1. その場で署名しない。見積書を置いていってもらう。
  2. 会社名と所在地を控え、解体工事業登録または建設業許可の有無を都道府県に確認する。
  3. 他社にも同じ条件で見積りを取る。
  4. 契約してしまった場合、訪問販売は法定書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフができる(消費者庁「消費者教育ポータル 訪問販売」2026年7月31日確認)。
  5. 困ったら消費者ホットライン188に相談する。

実家が空き家で、たまに様子を見に行くだけという状態だと、こうした勧誘は本人の知らないところで進む。親が一人で住んでいる場合は、庭の工事の話が出たら一度連絡する、と決めておくだけで違う。

よくある質問

池を埋めると縁起が悪いというのは本当か

因果関係を示す資料はない。気になる場合の対処として、お祓いや工事安全祈願が慣習として行われている。判断はあなたと家族で決めていい範囲の話。

水はどこに流せばいいか

池の水は泥や有機物を含む。庭に浸透させる、雨水桝に流す、下水に流すのいずれになるかは自治体の取り扱いで違うため、業者と市区町村の下水担当に確認する。

工事は何日かかるか

小規模な池で即日から2日程度、構造が複雑な池や駐車場化まで含むと数日から数週間。天候でも動く。

井戸も一緒に埋められるか

池と井戸の撤去を同時に請ける業者は多い。ただし井戸は埋め戻しの方法と通気の処置が池とは別に必要になるので、見積りの段階で井戸の有無を伝える。

埋めた場所に家を建てられるか

建てられないわけではないが、埋め戻し部分の地盤は周囲と条件が違う。建築を予定しているなら、地盤調査の結果を見てから基礎の仕様を決める。設計者に、池があった位置と埋め戻した深さを必ず伝える。

池の周りの庭石はどうなるか

撤去、庭内での再配置、そのまま残す、のいずれも選べる。大きな石は重量で費用が決まるため、残す判断が費用を下げることもある。

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実家じまいナビ編集部

実家じまいナビ編集部 |沖縄に売れない土地を持つ当事者が運営

実家じまいナビ編集部です。運営者自身が沖縄に売れない土地を相続し、出口が見つからないまま維持している当事者です。役所と業者を回って分かった順番、実際にかかる費用、先に知っておけば防げたことを記録しています。法令の解釈が必要な部分は断定せず、調べ方と相談先を示す方針です。

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